新年 ありがとうございます!
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新年
ありがとうございます!
新年あけましておめでとうございます。昨年不景気と言われながらもToshi yoroizukaは皆様の御蔭を持ちまして順調に一年を過ごす事が出来ました。本当にありがとうございました。

イタリア・アルバ産白トリュフ

今年も日頃からのお客様に対する感謝の気持ちを込めまして2日から5日までデザートライブをさせて頂きました。このデザートライブは少人数完全予約制で全6品を用意させて頂いたのですが今年の目玉は何と言っても「イタリア・アルバ産白トリュフのスフレ」と「フランス産黒トリュフのアイスクリーム」でしょう。白トリュフは約75万円/kg、黒トリュフは約30万円/kgの物を使った贅沢なデザートです。「白トリュフのスフレ」はトリュフと一緒に二日間密閉した卵を使い、これだけでも香りが卵に移りトリュフのスフレになるのですが中にも刻んで混ぜ込みました。まず上部を焼き上げて膜をつくり中心部を焼き上げますので香りが閉じ込められスプーンを入れた瞬間に香りがたち込め堪らないお味です。トリュフの原価だけで一人前2,500円は下らない贅沢なデザートです。「黒トリュフのアイス」はアイスクリームもソースもトリュフ風味。最後に黒トリュフをたっぷりスライスして載せたこれまた超贅沢な逸品。これらデザート6品にワイン、紅茶、お土産(オリジナルパウンドケーキ)までつけて8,000円は絶対にお得であったと思います。そもそもこのトリュフのデザート、ベルギーのレストラン時代にやっていたものです。8年程前に一度日本でもやったのですがベルギー時代の味が表現する事が出来ず、それ以来封印していました。きっかけはメディアの仕事で久々にやったところ良いトリュフさえ手に入れられればかなり再現出来る事が解ったからです。お客様に対する感謝の気持ちとはいえ御蔭様でなんとかそれだけの食材を使える余裕が出来た事も復活の理由の一つです。ベルギー時代は三ツ星レストランだったのでトリュフが身近にあり、そのトリュフの山の中に秘かに卵を忍ばせておきクレムブリュレを作ったりアイスクリームを作ったりと工夫を凝らしながら試行錯誤を繰り返していました。私も最初はそうでしたから皆様も「一緒に密閉するだけでそんなに香りが移るの?」と思われるでしょうがこれがバッチリ移るのです。デザートだけで無くその卵を使った目玉焼きや半熟卵なんかもシンプルですが最高です。

デザートライヴ2010

そもそもこのデザートライブ。発端は「スタッフをお正月に休ませてあげたい!」という発想からきました。私のパテシィエ人生のスタートはホテルだったのでお正月に休むという習慣はありませんでした。しかしスタッフが多くなるにつれ地方から出て来ている若者も多くなり「正月くらいは田舎のご両親のもとに帰してあげたい」と思うようになりました。八幡山、恵比寿は問題ないのですがミッドタウンは元旦以外契約上休む事が出来ないのでそれならば「お客様に日頃からの感謝の気持ちを込めて少人数でクオリティの更に高い物をだすデザートライブをやろう!」という事になりました。結果として一年に一度の完全予約制デザートライブはお客様に喜んで頂く事ができ、ほとんどのスタッフにお正月休みをあげる事ができ、ミッドタウンの面目も立ち、私自信にも刺激となりました。ただ私の唯一の家族には毎年、普通の家庭のようなロマンチックなクリスマスも無く、お正月も元旦のみ。ヤバいなぁ~(笑)。

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